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【症状からみた主な副作用】
1 全身的に現れる副作用
  1)ショック(アナフィラキシー)、アナフィラキシー様症状
  2)皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、
    中毒性表皮壊死症(ライエル症候群)
  3)肝機能障害
  4)偽アルドステロン症
  5)病気等に対する抵抗力の低下
2 精神神経系に現れる副作用
  1)精神神経障害
  2)無菌性髄(ずい)膜炎
  3)その他
3 体の局所に現れる副作用
  1)胃腸症状に現れる副作用
  2)呼吸機能に現れる副作用
  3)心臓や血圧に現れる副作用
  4)排尿機能や尿に現れる副作用
  5)目や鼻、耳に現れる副作用
  6)皮膚に現れる副作用
 
 症状からみた主な副作用
 
 医薬品は、十分注意して適正に使用された場合でも副作用を生じることがある。重篤な副作用は、一般に発生頻度が低く、一般の生活者はもちろん、医薬品の販売等に従事する専門家にとっても遭遇する機会は非常にまれである。このため、副作用の早期発見・早期対応が行われるには、医薬品の販売等に従事する専門家が副作用の症状に関する知識を有することが重要である。

 厚生労働省では、「重篤副作用総合対策事業」の一環として、関係学会の専門家等の協力を得て、「重篤副作用疾患別対応マニュアル」の作成を進めているところである。本マニュアルが対象とする重篤副作用疾患の中には、一般用医薬品の使用により発生することがある副作用も含まれており、医薬品の販売等に従事する専門家においては、医薬関係者として、購入者等への積極的な情報提供や相談対応に本マニュアルを活用することが望ましい。

 なお、医薬品の販売等に従事する専門家が、購入者等に対して、一般用医薬品の使用による副作用と疑われる症状について医療機関の受診を勧奨する際は、その添付文書等を持参して見せるように説明するなどの対応がなされることが望ましい。

1 全身的に現れる副作用

1)ショック(アナフィラキシー)、アナフィラキシー様症状

 ショック(アナフィラキシー)は、医薬品の成分に対する即時型の過敏反応(アレルギー)である。発生頻度は低いが、以前にその医薬品の使用によって蕁麻疹等のアレルギーを起こしたことがある人で起きるリスクが高いとされている。

 顔や上半身の紅潮・熱感、皮膚の痒み、蕁麻疹、口唇や舌・手足のしびれ感、むくみ(浮腫)、吐き気、顔面蒼白、手足が冷たくなる、冷や汗、息苦しさ・胸苦しさなどの症状が突如現れ、発症すると急速に症状が進行してチアノーゼや呼吸困難等を生じ、適切な対応が遅れれば致命的な転帰をたどるおそれがある。

 発症してから進行が非常に速い(2時間以内)ことが特徴であり、救急車等を利用して直ちに救急救命処置が可能な医療機関を受診する必要がある。また、医薬品を使用する人やその家族等においては、落ち着いて対応がなされることが非常に重要である。

 アナフィラキシー様症状は、初めて使用した医薬品で起きる場合等、その原因がアレルギーかどうかはっきりしないときの呼称である。ショック(アナフィラキシー)と同様の症状が現れ、その対応における違いはない。

2)皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、中毒性表皮壊死症(ライエル症候群)

(a) 皮膚粘膜眼症候群
 皮膚粘膜眼症候群は、高熱(38℃以上)を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が、比較的短期間に全身の皮膚、口、目の粘膜に現れる病態で、同症候群について最初に報告をした二人の医師の名前にちなんでスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)とも呼ばれる。

 発生頻度は、人口100万人当たり年間1~6人と報告されている。現状では発症機序の詳細は明確にされておらず、また、関連があるとされる医薬品の種類も多いため、発症を予測することは困難である。

(b) 中毒性表皮壊死症
 中毒性表皮壊死症(TEN)は、全身が広範囲にわたって赤くなり、全身の10%以上に火傷様の水疱、皮膚の剥離、びらん等が認められ、かつ、高熱(38℃以上)、口唇の発赤・びらん、目の充血等の症状を伴う病態で、同症について最初に報告をした医師の名前にちなんでライエル症候群とも呼ばれる。

 SJSと関連のある病態と考えられており、TENの症例の多くがSJSの進展型とみられる。発生頻度は、人口100万人当たり年間0.4~1.2人と報告されている。SJSと同様、現状では発症機序の詳細は明確にされておらず、発症を予測することは困難である。

 SJS、TENのいずれも、発生は非常にまれであるとはいえ、いったん発症すると皮膚症状が軽快した後も目や呼吸器官等に障害が残ったり、多臓器障害の合併症等により致命的な転帰をたどることがある重篤な皮膚疾患であることから、
○ 高熱(38℃以上)
○ 目の充血、目やに(眼分泌物)、まぶたの腫れ、目が開けづらい
○ 口唇の違和感、口唇や陰部のただれ
○ 排尿・排便時の痛み
○ 喉の痛み
○ 皮膚の広い範囲が赤くなる
といった症状が持続したり、急激に悪化するような場合には、医薬品の使用を中止して、直ちに皮膚科の専門医の診療を受ける必要がある。特に、目の異変は、皮膚等の粘膜の変化とほぼ同時に、又は皮膚の変化よりも半日~1日程度先に現れ、両目に急性結膜炎(結膜が炎症を起こし、充血、目やに、流涙、痒(カユ)み、腫(ハ)れ等を生じる病態)が起こることが知られており、そのような症状が現れたときは、SJSまたはTENの前兆である可能性を考慮することが重要である。

 SJSとTENは、ともに原因と考えられる医薬品の服用後2週間以内に発症することが多いが、1ヶ月以上経ってから起こることもある。

3)肝機能障害
 医薬品の使用による生じる肝機能障害は、医薬品の成分又はその代謝物の肝毒性による中毒性のものと、特定の体質で現れるアレルギー性のもの(医薬品の成分に対する遅延型の過敏反応)とに大別される。

 自覚症状がみられず、健康診断等の血液検査(肝機能検査値の悪化)で初めて判明する場合もある。主な症状としては、全身の倦怠感、黄疸のほか、発熱、発疹、皮膚の掻痒感、吐き気等を生じる。黄疸とは、ビリルビン(胆汁色素)が胆汁中へ排出されず血液中に滞留して、皮膚や白目が黄色くなる現象である。また、過剰なビリルビンが尿中に排出され、尿の色が濃くなることもある。

 肝機能障害が疑われた時点で、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、医師の診療を受けることが重要であり、漫然と使用し続けた場合には、不可逆的な病変(肝不全)に至ることもある。

4)偽アルドステロン症
 体内に塩分(ナトリウム)と水が貯留し、体からカリウムが失われたことに伴う症状であって、副腎皮質からのアルドステロン分泌が増えていないにもかかわらず生じることから、偽アルドステロン症と呼ばれている。

 主な症状としては、尿量の減少、手足の脱力、血圧上昇、筋肉痛、倦怠感、手足のしびれ、頭痛、むくみ(浮腫)、喉の渇き、吐き気・嘔吐等がみられ、さらに進行すると、筋力低下、起立不能、歩行困難、痙 攣等を生じる。

 体が小柄な人や高齢者において生じやすいとされ、原因となる医薬品を長期にわたって服用してから、初めて発症する場合もある。また、複数の医薬品の飲み合わせや、食品との相互作用で起こることがある。初期症状を不審に感じつつも重症化させてしまうケースが多く、偽アルドステロン症と疑われる症状に気付いたら、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、速やかに医師の診療を受けることが重要である。

5)病気等に対する抵抗力の低下
 医薬品の使用が原因で血液中の白血球(好中球)が減少し、病気等に対する抵抗力が弱くなり、突然の高熱、悪寒、喉の痛み、口内炎、倦怠感等の症状を生じることがある。進行すると重症の細菌感染を繰り返し、致命的となるおそれもある。特に、高齢の女性や腎臓の働きが低下している人に起こる割合が高いとされている。初期においては、かぜ等の症状と見分けることが難しいため、原因となっている医薬品の使用を漫然と継続して悪化させるおそれがある。医薬品を一定回数又は一定期間使用しても症状が続くようであれば医薬品の副作用の可能性を考慮し、その医薬品の使用を中止して、血液検査ができる医療機関を受診することが重要である。

 このほか、医薬品の使用が原因で血液中の血小板が減少し、鼻血、歯ぐきからの出血、手足の青あざ(紫斑)や口腔粘膜の血腫等の内出血、経血が止まりにくい(月経過多)等の症状が現れることがある。ときに脳内出血等の重篤な症状に移行することを防止するため、症状に気付いたときは、原因と考えられる医薬品の使用を中止して、早期に医師の診療を受ける必要がある。


2 精神神経系に現れる副作用
1)精神神経障害
 医薬品の作用によって中枢神経系が刺激され、物事に集中できない、落ち着きがなくなる、不眠、不安、震え(振戦)、興奮等の症状を生じることがある。医薬品の多量服用や長期連用、適用外の乳幼児への使用等の不適正な使用がなされた場合に限らず、使用した人の体質等により通常の使用でも発生する。これらの症状が現れた場合には、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、状態によっては医師の診療を受けることが望ましい。

2)無菌性髄膜炎
 髄膜炎のうち、髄液に細菌・真菌が検出されないものをいい、ウイルスが原因で起きる場合が多いが、医薬品の副作用としても生じることがある。全身性エリトマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患がある人で、発症するリスクが高いとされる。

 多くの場合、発症は急性で、首筋のつっぱりを伴った激しい頭痛、発熱、吐き気・嘔吐、意識混濁等の症状が現れる。これらの症状が現れた場合には、原因と考えられる医薬品の使用を中止して、医師の診療を受ける必要がある。早期に原因となった医薬品の使用を中止すれば、速やかに回復し、比較的予後は良好であることがほとんどであるが、重篤な中枢神経系の後遺症が残った事例も報告されている。また、過去に比較的軽度の症状を発症した人でも、再度の使用により再び発症し、急激に症状が進む場合があることが報告されている。

3)その他
 血液循環に対する医薬品の影響により、頭痛やめまい、浮動感(体がふわふわと宙に浮いたような感じ)、不安定感(体がぐらぐらする感じ)等を生じることがある。これらの症状が現れた場合には、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、状態によっては医師の診療を受けることが望ましい。

 精神神経系への副作用のうち、比較的軽いものしては眠気がある。乗物や機械類の運転操作中に眠気を生じると重大な事故につながるおそれがあるので、眠気を生じうる成分が配合された医薬品を使用した後は、そうした作業を避ける必要がある。

 このほか、医薬品を長期連用したり、過量服用するなどの不適正な使用によって、倦怠感や虚脱感等を生じることがある。医薬品の販売等に従事する専門家においては、販売する医薬品の使用状況についての留意も重要である。

3 体の局所に現れる副作用

1)胃腸症状に現れる副作用

(a) 消化性潰瘍
 医薬品の作用により胃や十二指腸の粘膜が障害され、組織が損傷した状態であり、胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐き気、胃痛、空腹時にみぞおちが痛くなる、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状を生じる。自覚症状が乏しい場合もあり、突然の吐血・下血あるいは貧血症状(動悸や息切れ等)の検査を受けたときに発見されることもある。いずれにしても、重篤な症状への移行を防止するため、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、状態によっては医師の診療を受けることが望ましい。
 
 一般用医薬品では、長期連用のほか、併用すべきでない医薬品やアルコールとの併用等の不適正な使用が原因で起きる場合が多く、医薬品を使用する人の状況に応じて適切な注意喚起を行うことが重要である。

(b) イレウス様症状(腸閉塞様症状)
 腸内容物の通過が阻害された状態をイレウスといい、腸管自体は閉塞を起こしていなくても、医薬品の作用によって腸管運動が麻痺して腸内容物の通過が妨げられると、激しい腹痛やガス排出(おなら)の停止、嘔吐、腹部膨満感を伴う著しい便秘が現れる。悪化すると腸管内に貯留した消化液が逆流し、激しい嘔吐が起こり水分や電解質が失われたり(脱水症状)、腸内細菌の異常増殖によって全身状態の衰弱が急激に進むおそれがある。

 小児や高齢者のほか、普段から便秘傾向のある人は、発症のリスクが高いとされており、また、下痢が治まったことによる安心感から便秘を放置して、症状を悪化させてしまうことがある。いずれにしても初期症状に気付いたら、原因と考えられる医薬品の使用を中止して、早期に医師の診療を受けることが重要である。

(c) その他
 医薬品の消化器に対する影響によって、吐き気・嘔吐、食欲不振、腹部(胃部)不快感、腹部(胃部)膨満感、腹痛、口内炎、口腔内の荒れや刺激感などを生じることがある。これらの症状が現れたときには、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、状態によっては医師の診療を受けることが望ましい。

 医薬品によっては、一過性の軽い副作用として、口渇、便秘、軟便または下痢が現れることがある。また、浣腸剤や坐剤の使用による一過性の症状として、肛門部の熱感等の刺激、異物の注入による不快感、排便直後の立ちくらみなどが現れることがある。それらの症状の継続、増強が見られた場合には、その医薬品の使用を中止して、専門家(登録販売者を含む)に相談するよう、添付文書等に記載されている。

2)呼吸機能に現れる副作用

(a) 間質性肺炎
 通常の肺炎は、気管支又は肺胞が細菌に感染して炎症を生じたものであるのに対し、間質(肺の中で肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織)で起きた肺炎を間質性肺炎という。間質性肺炎では、肺胞と毛細血管の間でのガス交換効率が低下して、血液に酸素が十分取り込めずに低酸素状態となる。

 息切れ・息苦しさ等の呼吸困難、空咳(痰の出ない咳)、発熱等が、医薬品の使用から1~2週間程度の間に起こる。息切れは、初期には運動時又は坂道や階段を上がるときに起きるが、進行すると歩行だけでも息切れを感じるようになる。発熱は、必ずしも伴わないことがある。

 これらの症状は、かぜ、気管支炎等の症状と区別が難しいこともあり、注意が必要である。症状が一時的で改善することもあるが、悪化すると肺線維症(肺が繊維化を起こして硬くなってしまう状態)となる場合がある。重篤な症状への進行を防止するため、原因と思われる薬剤の使用を中止して、速やかに医師の診療を受ける必要がある。

(b) 喘息
 原因となる医薬品を使用して短時間(1時間以内)で、鼻水・鼻づまりが起こり、続いて咳、喘鳴(息をするとき喉がゼーゼー又はヒューヒュー鳴る)、呼吸困難を生じて、それらが次第に悪化する。顔面の紅潮や目の充血、吐き気、腹痛、下痢等を伴うこともある。内服薬だけでなく坐薬や外用薬でも誘発されることがある。

 合併症を起こさない限り、原因となった医薬品の成分が体内から消失すれば症状は寛解し、軽症の場合では半日程度であるが、重症では24時間以上続き、意識消失や呼吸停止等の危険性もある。その場合には、救急車等を利用して直ちに救命救急処置が可能な医療機関を受診する必要がある。

 通年性(非アレルギー性)の鼻炎又は慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、鼻茸(鼻ポリープ)、嗅覚異常等の鼻の疾患が合併している場合や、成人になってから喘息を発症した人、季節に関係なく喘息発作が起こる人等で発症しやすいとされている。特に、これまでに医薬品(内服薬に限らない)の使用によって喘息発作を起こしたことがある人では重症化しやすいため、同種の医薬品の使用を避ける必要がある。

3)心臓や血圧に現れる副作用

(a) 鬱血性心不全、心室頻拍

 心臓の自動性が低下して拍動のリズムが乱れ、めまい、立ちくらみ、全身のだるさ(疲労感)、動悸、息切れ、胸部の不快感、脈が飛ぶような感じなどの症状が現れる。これらの症状が現れたときは、重篤な症状への移行を防止するため、原因と考えられる医薬品の使用を中止して、速やかに医師の診療を受ける必要がある。

 代謝機能の低下によって発症するリスクが高まるとされており、腎機能や肝機能の低下、併用薬との相互作用等に留意されるべきであり、特に、高齢者においては配慮が必要である。

 重篤化すると失神(意識消失)を起こすこともあり、その場合、生死に関わる危険な不整脈を起こしている可能性があるので、救急車等を利用して直ちに救急救命処置が可能な医療機関を受診する必要がある。そのため、医薬品の販売等に従事する専門家においては、医薬品を使用する本人だけでなく、その家族等にも注意を促すことが重要である。

(b) その他
 循環器系に悪影響を生じるおそれが特に大きい医薬品においては、高血圧や心臓病等の診断を受けた人は使用しないこととされている。また、一概に使用禁忌ではないものの、使用しようとする人の状態等に応じて慎重に適否を判断すべき医薬品については、使用上の注意の「相談すること」の項で注意喚起されている。

 こうした点に留意して適正に使用された場合であっても、動悸(心悸 亢進)や一過性の血圧上昇、顔のほてり等を生じることがある。これらの症状が現れたときには、重篤な症状への移行を防止するため、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、状態によっては医師の診療を受けることが望ましい。

4)排尿機能や尿に現れる副作用

(a) 腎障害
 医薬品の使用が原因となって腎臓に障害を起こすことがあり、尿量の減少、ほとんど尿が出ない、逆に一時的に尿が増える、むくみ(浮腫)、倦怠感、発疹、吐き気・嘔吐、発熱、尿が濁る・赤みを帯びる(血尿)等の症状を生じる。これらの症状が現れたときは、原因と考えられる医薬品の使用を中止して、速やかに医師の診療を受ける必要がある。

(b) 排尿困難、尿閉
 自律神経系に働いて、副交感神経系を抑制する作用がある成分が配合された医薬品の使用によって、膀 胱の排尿筋の収縮が抑制され、排尿時に尿が出にくい、尿が少ししか出ない、残尿感等の症状を生じ、さらに進行すると、尿意があるのに尿が全く出なくなり(尿閉)、下腹が膨れて激しい痛みを起こすことがある。

 これらの症状が現れたときには、重篤な症状への移行を防止するため、原因と考えられる医薬品の使用を中止する必要がある。多くの場合、原因となった医薬品の使用を中止することにより速やかに改善するが、医療機関において処置を要することもある。
前立腺肥大等の基礎疾患がない場合にも現れ、男性に限らず女性においても報告されており、初期段階で適切な対応が図られるよう、尿勢の低下等の兆候に留意されることが重要である。

(c) 膀胱炎様症状
 尿の回数が増える(頻尿)、排尿時に痛みがある、残尿感等の症状が現れる。これらの症状が現れたときには、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、状態によっては医師の診療を受けることが望ましい。

5)目や鼻、耳に現れる副作用

(a) 眼圧上昇
 眼球内の角膜と水晶体の間を満たしている房水が排出されにくくなると、眼圧が高くなって視覚障害を生じる。

 例えば、抗コリン作用がある成分が配合された医薬品の使用によって眼圧上昇(急性緑内障発作)が誘発され、眼痛、目の充血とともに急激な視力低下を起こすことがあり、特に緑内障がある場合には注意が必要である。眼圧の上昇に伴って、頭痛や吐き気・嘔吐等の症状が現れることもある。症状が長引いたまま放置された場合には、視神経が損傷して不可逆的な視覚障害(視野欠損や失明)に至るおそれがあり、速やかに眼科専門医の診療を受ける必要がある。

(b) その他
 医薬品によっては、一過性の副作用として、瞳孔の散大(散瞳)による異常な眩しさ、目のかすみ等の症状が現れることがある。眠気と同様、その症状が乗物や機械類の運転操作中に現れると重大な事故につながるおそれがあるので、散瞳を生じうる成分が配合された医薬品を使用した後は、そうした作業は避ける必要がある。

6)皮膚に現れる副作用

(a) 接触皮膚炎、光線過敏症
 化学物質、金属等による皮膚刺激に対して皮膚が敏感に反応して、強い痒みを伴う発疹・発赤、腫れ、刺激感、水疱・ただれ等の激しい炎症症状(接触皮膚炎)が起きることがあり、色素沈着や白斑を生じることもある。一般に「かぶれ」と呼ばれる日常的な疾患であるが、外用薬の使用が原因で生じることも知られており、その場合には医薬品の副作用と位置づけられる。

 接触皮膚炎は、いわゆる「肌に合わない」という状態であり、アレルギー性と刺激性とに大別される。同じ医薬品が触れても発症するか否かはその人の体質によって異なる。原因となる医薬品と接触してから発症するまでの時間は様々であるが、触れた部分の皮膚にのみ生じ、正常な皮膚との境目がはっきりしているのが特徴である。

 症状が現れたときは、重篤な症状への移行を防止するため、原因と考えられる医薬品の使用を中止する必要がある。原因となった医薬品との接触がなくなれば、通常は1週間程度で症状は治まるが、再びその医薬品と接触すると再発する。

 かぶれ症状は、太陽光線(紫外線)に曝されて初めて起こることもある(光線過敏症)。光線過敏症の症状は、医薬品が触れた部分だけでなく、光が当たった部分の皮膚から全身へ広がり、重篤化する場合がある。また、貼付剤では剥がした後でも発症することがある。原因と考えられる医薬品の使用を中止して、皮膚に医薬品が残らないよう洗い流し、患部を遮光して(白い生地や薄手の服は紫外線を透過するおそれがある)速やかに医師の診療を受ける必要がある。

(b) 薬疹
 医薬品の使用によって引き起こされる、発疹・発赤等の皮膚症状を薬疹という。

 あらゆる医薬品で起きる可能性があり、また、同じ医薬品でも生じる発疹型は様々である。赤い大小の斑点(紅斑)、小さく盛り上がった湿疹(丘疹)のほか、水疱を生じる場合もある。蕁麻疹は強い痒みを伴うが、それ以外では痒みがあったとしてもわずかである。皮膚以外に、目の充血や唇・口腔粘膜の異常が見られることもある。特に目や口腔粘膜の異常が見られる場合や発熱を伴う場合には、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症等の重症型薬疹へ急速に進行することがある。

 これらは医薬品を使用してから1~2週間までの間に起きることが多いが、長期間服用してから生じることもある。アレルギー体質の人や、以前に薬疹を起こしたことがある人で生じやすいが、それまで薬疹を経験したことがない人であっても、二日酔いや食べ過ぎ、肉体疲労等の状態のとき現れることがある。

 医薬品を使用した後に発疹・発赤等の症状が現れた場合には、まず薬疹の可能性が考慮されるべきである。重篤な症状への移行を防止するため、原因と思われる医薬品の使用を中止する必要がある。痒み等の症状に対して、一般の生活者が自己判断で別の医薬品を用いて対症療法を行うことは、原因の特定を困難にするおそれもあり、避けるべきである。

 多くの場合、原因となった医薬品の使用を中止すれば、症状は次第に寛解する。ただし、一度軽度の薬疹ですんだ人でも、再度同種の医薬品を使用した場合には、ショック(アナフィラキシー)、アナフィラキシー様症状、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症等の重篤な副作用を生じるおそれがある。以前に医薬品(内服薬に限らない。)を使用して薬疹を起こしたことがある人は、同種の医薬品の使用を避ける必要がある。

(c) その他
 外用薬を使用した後にその適用部位(患部)に生じることがある副作用としては、接触皮膚炎のほかにも、含有する刺激性成分による痛み、焼灼感(ヒリヒリする感じ)、熱感、乾燥感等の刺激感、腫れ等が知られている。

 また、外用薬には、化膿または感染を起こしている患部に対しては使用を避けることとされているものがあるが、化膿や感染の初期段階では気付かずに使用され、みずむし・たむし等の白癬症、にきび、化膿症状、持続的な刺激感等を起こす場合がある。

 いずれについても、重篤な症状への移行を防止するため、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、状態によっては医師の診療を受けることが望ましい。

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