私達は、固有の体質を持っています。私達の内臓は五臓六腑から成り立っていますが、その五臓六腑の機能の旺盛、衰弱の程度によって、その人固有の体質がつくられます。陰陽五行経絡の立場から私たちの体質を次の五種類の体質に分類することが出来ます。
1、腎系体質・・・・腎機能旺盛体質、或いは衰弱体質
2、肝系体質・・・・肝機能旺盛体質、或いは衰弱体質
3、心系体質・・・・心機能旺盛体貿、或いは衰弱体質
4、脾系体質・・・・脾機能旺盛体質、或いは衰弱体質
5、肺系体質・・・・肺機能旺盛体質、或いは衰弱体賀
私達の内臓、つまり五臓六腑の働きは、その人の年代、食事内容、生沽習慣、生活環境、遺伝等々によって個々に違います。健康とは、この五臓六腑の働きがバランスの良い状態を言います。あらゆる病気を始め、美容のトラブルは五臓のアンバランス、つまり体質の歪みから生じます。ある臓器が旺盛になり過ぎたり、衰弱し過ぎたりすると、その影響が他の臓器に及び、五臓のバランスが崩れて、病状を示すこととなります。またこの五臓の変調は経絡を通じて必ず皮膚に現れます。
「皮膚は内臓の鏡」と言われますが、ほとんどの美容のトラブルは、内臓と深い関係があります。皮膚病を始め、美容トラブル、蒙色は、この内臓の歪みやアンパランスが経絡を通して現れたものです。
健康と美容を考えるとき、内臓と皮膚のバランスが調和されて初めて若々しい健康や美しい肌を得ることができます。そのため五臓(肝、心、脾、肺.腎)のバランスを整え、健全な状態にすることが大切です。
真の健康と美容を得るためには、五臓のバランスが図のように正五角形になり、どの頂点がですぎても、へっ込み過ぎてもいけません。しかし、理想的な正五角形で、五臓のバランスがとれているという方は中々ありません。五臓の変調を改善し、バランスを整えるのが、五行経絡による健康法です。
更に、陰陽五行経の立場から、漢方では人間の体質をこの五行経絡分類だけでなく、この「五行経絡」ごとに八綱弁証によって、「熱・寒」「実・虚」「燥・湿」などに再分類します。五行と八綱の組み合せによって、より正確な体質と病症を把握することができます。「熱・寒」「実・虚」「燥・湿」の組み合わせによって、更に8種類の「証」ができます。
|
熱証○ |
実証○ |
燥証○ |
熱実燥証○○○ |
湿証● |
熱実湿証○○● |
虚証● |
燥証○ |
熱虚燥証○●○ |
湿証● |
熱虚湿証○●● |
寒証● |
実証○ |
燥証○ |
寒実燥証●○○ |
湿証● |
寒実湿証●○● |
虚証● |
燥証○ |
寒虚燥証●●○ |
湿証● |
寒虚湿証●●● |
|
陰陽で言えば
○が陽、●が陰
となっています。 |
最終的に、「五行経絡」と、「八綱弁証」の「証」を組み合わせによって、より正確な体質と病症を把握することができます。 |