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方剤の証について 漢方薬を用いる原則は、次の通りです。 熱証を治すには、⇒涼(寒)性方剤 (炎症を去り、興奮を鎮める薬) 寒証を治すには、⇒温(熱)性方剤 (からだを温め、新陳代謝を盛んにする薬) 実証を治すには、⇒瀉性方剤 (病邪を体外に駆逐する薬) 虚証を治すには、⇒補性方剤 (からだを補い強化する薬) 燥証を治すには、⇒潤性方剤 (体内の水分を保留する薬) 湿証を治すには、⇒燥性方剤 (体内の水分を排泄する薬) 升証を治すには、⇒降性方剤 (止汗・鎮吐・鎮咳・鎮静・上部出血の防止・瀉 下・利尿など、作用が下に向いて働く薬) 降証を治すには、⇒升性方剤 (発汗・止瀉・下部出血の防止等、作用が上に 向いて働く薬) 散証を治すには、⇒収性方剤 (収斂・止汗・止瀉などの作用のある薬) 収証を治すには、⇒散性方剤 (発散・発汗作用のある薬) この原則に反して、燥証に燥性薬を用い過ぎると、口渇が激しくなったり、から咳で疲の出にくいのが一層出にくくなったりするし、逆に温証に潤性薬を用い過ぎると、浮腫や胃内の水滞が一層ひどくなったりします。升証に升性薬、降証に降性薬、散証に散性薬、収証に収性薬の場合も同様です。 しかし、実際に用いられる漢方薬は、何種類かの生薬を合わせたもので、構成のすべてが涼(寒)性だけであったり、温(熱)性だけであったりするのは稀です。涼(寒)性と温(熱)性、瀉性と補性が組み合わされているのが一般的です。 従って、方剤全体としてどういう傾向の方剤か、漢方薬としての薬性(薬向)、つまり「処方の証」を総合的に判定し、運用していきます。 主な「生薬の証」と「処方の証」について 生薬や漢方薬には、いわゆる医薬品としての「効能、効果」が認められていますが、生薬や漢方薬としての「薬方の証」、「処方の証」があります。この「証」を全く無視しては、医薬品としての「効能、効果」は発揮できず、逆に副作用が生じることがあります。 東洋医学の考えでは、単に病名イコール生薬や漢方薬でなく、基本として「病人の証」と、「薬方の証」または「処方の証」とが一致しなければなりません。これを「方証一致」といいます。 「病人の証」は、八綱弁証、臓腑弁証、経絡弁証などで決まり、その人の病気の病性(病向)を示しており、治療のための生薬や漢方薬もまた、「薬性(薬向)」があって、同じ方向性を示すものでなければなりません。たとえ医薬品としての効能、効果があっても、全く逆方向の「薬性(薬向)」を持った漢方薬を服用すれば、漢方薬といえども副作用が起きるのです。 「薬方の証」または「処方の証」とは、生薬や漢方薬のもつ基本的性質で、「帰経」や涼性か温性、瀉性か補性、潤性か燥性など薬剤としての「薬性(薬向)」を示します。漢方薬は、生薬単味ではなく、何種類かの生薬を組み合わせで構成されています。これらの生薬の組み合わせによって、どの臓腑・経絡に作用するかという「帰経」があり、また組み合わせた方剤が全体として熱・寒・実・虚・燥・湿等に対してどういう作用をするのかによって、漢方薬としての{薬性(薬向)}としての方向性、つまり「処方の証」が定まります。 帰経とは、生薬が体のどの部位(臓腑・経絡)に作用するかを示すもので、ほとんどの生薬や漢方薬には、どの臓腑・経絡に作用するかというこの基本的な性質があります。例えば杏仁を飲むと咳を鎮めることから肺経に帰するというように、ほとんどの生薬や漢方薬には、帰経がありますが、これは五行経絡による薬性を示すものです。 従って、「方証一致」した適切な生薬や漢方薬を選ぶには、単にその「効能、効果」だけにとらわれず、それぞれの生薬や漢方薬の「帰経」や「薬性(薬向)」が大切となります。 下記の通り、代表的な生薬と漢方処方の「帰経」や「薬性(薬向)」を示しています。これにより基本的な漢方薬の配当表ができます。更に、「帰経」、「病名」ごとに再分類すれば、より細かい漢方薬の配当表ができます。
(注2)上記の表の八綱欄で、「-」「-」と記載されているのは、いずれの証にも属さない中間証を示す。 以上をもとに、八綱弁証、臓腑弁証、経絡弁証、病邪弁証、衛気営血弁証、三焦弁証にもとづく、病性、病勢、病向、病位、四要、三焦、経絡、症状を示す患者の「証」に対応する漢方薬の基本的な配当表は、次の通りです。
杉田好朝著 「表でわかる漢方製剤の帰経・八綱」 顔焜栄著 「図式漢方処方の八綱分類」
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